<質問・相談>
最初に自分の会社のことを知るために決算書を読むように社長に言われました。どこから読めばよいのですか。
<私からの回答・アドバイス>
社長に見込まれているのですね。
ただ今までは、会社のこと、経理ことを知るチャンスがなかったようですね。
先ずは、前回のブログでお話しした通り、「簿記の基本」「財務諸表(決算書)の見方」に関する最も薄い書籍を購入して、自己研鑽するのがいいと思います。
簿記が分からないと話になりませんので、交通ルールと同じと捉えて、何の疑いも持たずに理解することに努めて下さい。
また、中小企業庁が出している広報冊子http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/index.htmlの内、次の冊子もお勧めです。
1.「中小会計要領」の手引き
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/pamphlet/2012/youryou/download/0528KY-pamph.pdf
2.「中小企業の会計34問34答 平成23年指針改正対応版」
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/pamphlet/2011/download/kaikei_2011_02.pdf
3.「経営力向上」のヒント
http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaikei/2016/160510kaikei.pdf
分からないことは、社長か所属部門長から経理部門長につないでもらって、しかるべき経理部門の方に教えてもらえる体制を整えてもらって下さい。
経理に限らず、社内の人脈は大切です。
決算書の知識だけでなく、人脈形成のいい機会と捉えて下さい。
因みに私は決算書の内、貸借対照表が健全かどうかの確認が重要だと思っています。
損益計算書は売上の先上げ、原価・経費の繰り延べなど意図的な短期的お化粧をすることができます。このお化粧を一般的には粉飾、不適切会計などと呼ばれています。
しかしながら、そんなことをすると、その相手勘定である貸借対照表科目が健全でなくなり、汚れます。
その汚れも翌決算期以降のいつかの日には、耐えきれず損益計算書に落ちていきます。
2年分の貸借対照表を比較して資産、負債項目の急激な増減があれば、要確認だと思います。
社長の期待に応え、社内人脈を形成するためにも、頑張って決算書を読めるようになって下さい。
では、また。
(文責/白川耕三: 日本の建設会社に入社したのち、英米系など様々な企業で経理に従事)
プロファイルは、ネクト会計パートナーの最下段を参照下さい。)
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