さて、前回に続き、「質問・お悩み相談」についてです。

 

<質問・相談>

ポジションによって必要な英語力は違いますか?

 

<私からの回答・アドバイス>

ポジションによって必要な英語力は“違う”、と思います。

 

スタッフは、片言の英語と仕訳、Tフォームなどの筆談で十分だと思います。

なぜなら、スタッフは、与えられた実務を完遂すればいいからです。

筆談を交え、伝えたい箇所を指差しながら、「This is not thisです。 そうではなくThis is thisです。」と言えば通じます。

文法は気にせずに、「I gomovie yesterday.」、「I go movietomorrow.」でも伝わります。

間違ったらどうしようなどと恥ずかしがらずに、どんどん積極的に英語を使うようにするのがいいと思います。

ネイティブも、正しい英語を使える人は、限られています。

我々も常には正しい日本語を使っているとは限らないのと同じですね。

ただ、一般的に使われている専門用語は日本語と英語で正しく理解して、使ってくれることを願います。

 

マネジャーは、スタッフとはまったく異なり、高度な英語力が必須です。

なぜなら、上司、部下、他部門のマネジャーとのコミュニケーションを取り、自部門と自己の業務の完遂に必要なBuy-in(同意、サポート)を得なければならないためです。

リーディング、リスニング、ライティングに加え、表情、表現力も大事です。

恥をかき、汗をかき、失敗を重ね、大いに苦労して、英語を使いこなせるようになることを期待します。

 

CFOは、英語力は不要です。

なぜなら、CFOに求められているのは英語力ではなく、会社の最終決定の判断に参画する、或いは財務責任者の最終判断を下すことが求められているからです。

生半可な英語力で、英語で会話して、相手に強くまくし立てられて、その場を繕おうとして「OKOK」と言ってしまったら最後、既に口から出た「OK」は、最終決定となります。

ひっくり返すのは、至難の業です。

英語力が高くても、できれば通訳、マネジャーを介することをお勧めします。

第三者を介すれば、自身の意図を通訳やマネジャーに巧く伝えることができなかったということを理由にして、発言を訂正することもできます。

外交で総理大臣、大臣などの要職の方々の会談では、必ず通訳が付くのと同じですね。

 

各々のポジションで必要な英語力を磨き、より一層ご活躍されますように!

 

では、また。

 

(文責/白川耕三: 日本の建設会社に入社したのち、英米系など様々な企業で経理に従事)

 

プロファイルは、ネクト会計パートナーの最下段を参照下さい。)