さて、久々に、「質問・お悩み相談」についてです。

 

<質問・相談>

経理業務の海外へのアウトソーシングは一般的ですか?

 

<私からの回答・アドバイス>

経理業務を含めノン・コア業務のアウトソーシングという考え方とその実践事例を初めて知ったのは、約20年前1997年前後のドイツでの事例でした。

その後の事例は、それから5年後の2003年前後にグローバル・コングロマリットの日本国内グループ会社に従事した時で、実際に経理業務の中国へのアウトソーシングを行いました。

 

当初は、会社の最も重要な情報の一つである経理情報に関連する業務を外部に委託するという発想に驚きました。

 

その後、直近2009年~2017年の8年間の実経験から、経理業務の海外へのアウトソーシングは、日本では未だ未だ特殊かも知れませんが、グローバル企業では一般的になりつつあると思います。

 

アウトソーシングを受ける企業は、東欧諸国、インド・中国・フィリピン等のアジア諸国がメインではないかと思います。

 

主なアウトソーシングの仕方は、既に合意した仕訳や算出方法等の一部の判断業務を含むプロセス業務が主だと思います。

 

ただ、最終の仕訳の判断・確認やTBの最終確認は、発注者の責任です。

 

自社の能力を低下させないためにも、部下をアウトソーシング受託会社へ定期的かつ一定期間派遣して、発注しているプロセス業務のOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を行い、経理に携わる者としてのセンスと技術を失わないようにすることは、必須だと思います

 

もし経理業務を海外にアウトソーシングしている企業で働くチャンスがあれば、是非チャレンジして、グローバル標準になる可能性のある外部委託という新しい手法のメリット・デメリットを実体験から習得されることをお勧めします。

 

では、また。

 

(文責/白川耕三: 日本の建設会社に入社したのち、英米系など様々な企業で経理に従事)

 

プロファイルは、ネクト会計パートナーの最下段を参照下さい。)